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CD「愛の練習」聴きどころ(2)

聴きどころ(1)で「アン・ベガ サウンドは イチゴミルフィーユ」と書きました。

それでは、各曲の聴きどころと、作品誕生とレコーディング時のエピソードです。
CDでは、ライヴで最も目立つ、第一ヴァイオリン、チェロ、クラリネット=「イチゴ」はもちろん、それ以外の楽器「カスタード」や「パイシート」が、アンサンブルで果たす役割を、じっくり何度も聴きかえしながらお楽しみ下さい!

●メンバーの音に、技に酔う!●

1、亜麻色の髪の乙女・・・ドビュッシー
・このCDの幕開けを飾る、鈴木さんのクラリネット!
・それに続く星野さんのファゴット!
・全体として、管楽器陣が旋律をとり、弦楽器のハーモニーがそれを支えるアレンジとなっています。クラリネット、ファゴット、ホルンの三重奏の溶け合い方に気が遠くなります。

2、シェリーに口づけ・・・M.ポルナレフ
・クラシックの作品が多いアンサンブル・ベガのレパートリーの中で、空気が一瞬にして
「ロック」になる一曲。
・チェロ&コントラバスのピチカートとロックなリズムがカッコいいですね!
・メンバーも「ブイブイ」弾(吹)いています。

3、愛の挨拶・・・エルガー
・有名なメロディを、各楽器が受け渡します。
 それぞれのメンバーの、微妙な歌いまわしの違いも聴きどころです。

4、セレナーデ・・・シューベルト
・主役は、辻井さんのむせび泣くヴァイオリンです!
・応えるのは、近藤さんのチェロ!
・この2人を支える他の楽器と低音(コントラバス)のバランスが絶妙です。

5、女心の歌・・・ヴェルディ
・テノールの甘い歌声を担うのは、クラリネット鈴木さん。
この曲では「浮気な殿さんが能天気に女心についてのウンチクを歌う」場面だからでしょうか、軽めの明るい音色で吹かれています。
「屋根の上のバイオリン弾き」での鈴木さんの翳りを帯びた音色作りと比べていただくととてもよくわかります。

6、恋は優し・・・スッペ
・この曲は池田さんのホルンソロが最高の聴きどころです!
 ホルン協奏曲といってもよいぐらいのフューチャーぶりです。
 どうです、この甘い音!

7、P.S.アイ・ラヴ・ユー・・・レノン/マッカートニー
・今作ではアン・ベガの大切なレパートリー、ビートルズをお届けすることが出来ました。
・冒頭、近藤さんのチェロソロでグッと惹きこまれます。
 アキラさんのアレンジは、「泣きポイント」が波状攻撃のように張り巡らされていて
 曲のどこから聴いても泣けます。
・アンコールで演奏すると「ハマり過ぎ」ます。
・ピアノが入らない数少ないレパートリーのこの曲の演奏では、
 アキラさんがピアノの前でメンバーの演奏にじっと聴き入る姿が見られます。

8、抱きしめたい・・・レノン/マッカートニー
・ビートルズとモーツァルト、世紀を越えて人々の心に生き続ける天才を、
 アキラさんが巡りあわせた作品。
・原曲がどんなだったか、もはや想像できない、新たな作品の誕生です。
・沢山の要素が次から次へと出てきて複雑な作品!
 久しぶりに演奏するときは、念入りにリハーサルします。
・ライヴではアッと言う間のことですが、第二ヴァイオリン日比さん、ヴィオラ馬渕さんの
 磐石の支えが、記録されました。

9、ミッシェル・・・レノン/マッカートニー
・ご存知、ビートルズの大ヒット曲。
・サン=サーンス『動物の謝肉祭』の"象"と並び、アンサンブル・ベガの中ではコントラバス
新さんのソロがたっぷり聴ける数少ない作品。低音がお好きな方はリピート!
・ヴィオラ馬渕さんのカデンツァが登場!艶っぽいです。後輩女子の憧れ、馬渕さんです。
・最後の「ピュゥ・・・」はチェロ近藤さんです。

・・・(3)に続く・・・

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投稿日:2009年4月15日 (水) 17:24

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